犬と共に暮らす。理想の注文住宅を作るには

昔は番犬や猟の目的で飼われていた犬も今は立派な家族の一員となり、大切に可愛がられる存在になりました。国内で飼育されている犬・猫の飼育数は子どもの数よりも上回っていて、この先もまだまだ増えていくと言われています。これだけ身近で愛される存在になったペット。これから家を建てようと考えている方は、ペットに優しい家を検討してみてはいかがでしょうか。今回は「犬も暮らしやすい家にする方法」をご紹介します。

犬と暮らす上で理想の間取りとは

tranmautritam / Pixabay

人間と犬は体のサイズをはじめ、骨格や機能、目線の高さも全く違います。人間には気にもならないことでも、犬にとっては大きな負担やストレスに繋がっていることも…。犬の目線でプランを少し練ってあげることで犬の暮らしは格段によくなります。「犬のために家を建てるわけじゃないし…」と感じる方もいるかもしれませんが、実は犬に優しい家は人間にとっても優しい家なんですよ。

段差を抑えて快適性アップ

段差の上り下りは犬の体に大きな負担がかかります。特に、骨の細い小型犬は飛び降りによる骨折、足腰の弱い犬種はヘルニアの原因になるので、しっかり配慮してあげたいところです。部屋はできる限りバリアフリーにし、階段は段差を低くしてゆるやかにしてあげましょう。段差をできるだけ抑えることは、犬だけでなく人間にもメリットが多く、妊婦や子供、自分が高齢や足が不自由になった時も安全に暮らせます。

ゲートで安全性を確保

食べてはいけない食材があるキッチンや落下の危険性がある階段など、犬が出入りしてほしくない場所ってありますよね。そんな時はゲートの設置をおすすめします。チャイムに反応する犬であれば、飛び出し防止に玄関も有効です。ゲートの設置には壁の位置や幅、開閉に必要な面積などを考える必要があります。生活動線との兼ね合いも含め、間取りの設計段階でゲートの位置を決めておくと、配置の失敗を防ぐことができるのでおすすめです。また、市販のものを後付けするよりも、造作の方が自由度が高いので、使い勝手も良く、家の雰囲気に合わせたオシャレなゲートに仕上げられます。ゲートの高さが低いと、犬が飛び越えようとし、かえって危険な場合がありますので、設置する際には犬種に合わせた高さを考慮することも忘れないようにしましょう。

玄関土間はゆとりをもたせて効率アップ

犬の足をふいたり、汚してしまったわんちゃんの服を脱がせたりと、意外にやることが多い玄関。家族の靴が土間に置いてあると、動ける範囲は更に狭くなり、犬も飼い主もイライラしてしまいます。リードやおもちゃなどのお散歩グッズも収納できると準備や片付けも楽になりますし、土間は犬に嬉しい冷感スポットでもありますので、面積に余裕があるなら玄関にゆとりをもたせるといいでしょう。ただ、一日陽が差し込む玄関の場合、逆に土間が熱くなってしまうので方角に注意が必要です。

見せない収納で物を犬から守る

オープン収納は犬にとってはおもちゃの宝庫です。壊されて困るの物はもちろん、犬が誤飲してしまう危険があるものも、目がいかないよう扉のある収納を活用しましょう。インテリアの雰囲気を重視してオープン収納にしたい場合は、「届かない高さにする」「犬が出入りしない場所に置く」などの工夫が必要です。ガラス製や重量のあるものは地震が起きた際にケガをしてしまう可能性がありますので、地震対策もしておくことも大切です。

散歩やシャンプーを想定した水洗設備

散歩で汚れた足を洗ったり、シャンプーしたりするのに必要な水洗設備もこだわりたいところ。玄関の前に外付けシャワーを設置すれば、家に入る前に足を綺麗に洗えるので家の中を汚さずに済みます。冬でも寒くないよう温水機能があるもの、排水溝に毛が詰まらないようヘアキャッチャーがついているものがおすすめです。小型犬の場合は洗面台で済む場合が多いので、シャンプー時にお湯が溜められる深さと余裕をもって入れる広さのある洗面台を選ぶといいでしょう。伸びるタイプの蛇口を採用すると使い勝手もよくなるので是非設置をおすすめします。

ご近所トラブル回避に防音対策

都会は隣家との距離が近いため、犬の鳴き声が騒音問題になることも少なくありません。ご近所と良好な関係を築くためにも、防音性の高い窓を採用することをおすすめします。防音は外からの騒音をシャットアウトすることでもありますので、音に敏感な犬もストレスなく家で過ごすことができます。また、防音性が高い窓は気密性・断熱性も優れているので、快適な室内環境を作れるメリットもあります。

わんちゃん専用スペースで犬もリラックス

犬にも専用の居場所を作ってあげましょう。専用スペースは、犬のテリトリーを確保してあげるだけでなく、動物が苦手な人が来客した時の配慮にもなりますし、災害時のクレート生活の訓練にもなります。家族の様子が一目でわかると犬も安心してリラックスできるので、設置場所はリビングが理想的です。テレビやドアの横、人の行き来が多い場所は落ち着けないので、部屋の角や壁沿いに配置するのがポイントです。エアコンの風が直接当たる場所も避けましょう。おすすめは壁の下をくりぬいて専用スペースを作る方法です。収納棚の下部分を利用する手もあります。ケージを壁に埋め込むことで、動線の邪魔にならず、リビングもスッキリするので、快適性がアップします。掃除が楽にできるようにゆとりある広さにしておく事と、空気がよどまないように内部に換気扇をつけるのと尚いいでしょう。

犬と暮らすには安全面も大切

飼育されている犬のほとんどは室内飼いで、一日のほとんどを家の中で過ごしています。そのため、犬のケガや誤飲のほとんどは自宅で起きています。愛犬が少しでも元気に長生きするには、飼い主の安全管理が必要不可欠なんです。

床は滑らないことが必須条件

一般的に採用されるフローリングは掃除がしやすく安価ではありますが、凹凸がなく、つるつるしているため転びやすく、犬にとっては歩きにくい床材です。転び方によっては大ケガをしてしまうこともあり、転ばないよう体を支える体勢も足腰に大きな負担がかかるため、犬が生活する場所はグリップの効く床材を選んであげましょう。コルク材やカーペットはクッション性が高く、防音効果も優れているのでおすすめです。粗相や食べこぼしがシミになってしまうデメリットがあるので、撥水性のものや貼り換えが容易にできるものを選ぶようにしましょう。また、杉やヒノキ、パインなどの柔らかい無垢材もおすすめです。柔らかい無垢材は傷がつきやすいのが難点ですが、爪をかけやすく滑らないので犬にピッタリの床材です。人間の足腰にも負担が少なく、フローリング独特の「夏のベタベタ感」「冬のヒンヤリ感」がないことも大きな魅力です。夏はサラっと、冬はほんのりあたたかさを感じることができるので、一年を通して素足で快適に過ごせます。同じ無垢材でもウォールナットやチークなどの堅い樹種は滑ってしまいますので、採用する場合は、木目の凸凹を出す加工方法「うづくり仕上げ」などにして、グリップが効くようにしてあげましょう。

汚れに強い壁で部屋をキレイに保とう

壁も犬が汚したり傷をつけたりする場所の一つです。特にオスは片足をあげておしっこする場合が多く、汚れる可能性が更に高くなります。壁に粗相をされてしまっても汚れが吸着しないよう「撥水加工」や「表面強化加工」されているクロスを採用しましょう。他にも消臭・調湿効果のあるエコカラットや珪藻土もおすすめです。犬の体臭をはじめ、家庭の気になる臭いも吸収してくれますし、湿気や乾燥も防いでくれるので快適です。珪藻土はガリガリされると粉が床に落ちてくる事がありますので、低い位置には腰壁を採用すると安心です。

コンセントの高さを目線から外そう

犬の目線ピッタリの位置にあるのがコンセントです。興味本位で爪や歯でガリガリして感電死してしまったという犬もいます。コンセントカバーでも対応できますが、カバーを毎回外してつけるのは一手間ですし、飼い主さんの動作を覚えて外してしまう犬もいます。そのような場合は犬が安易にいじれない高さまでコンセントをあげてみるのも一つの方法です。コンセントが高い位置にあれば、しゃがまず楽に抜き差しができるので、採用する人も増えており、膝にも負担がかからないので高齢になった時も便利です。

気密・断熱で体調管理

犬は人間のように皮膚から汗をかくことができないため、体温調節がとても苦手です。特に暑さに弱く、人間以上に熱中症に陥りやすいので夏場の冷房は必須になります。また、気密・断熱により室内で温度差を生まないことは、ヒートショックを防ぐことにもなり、人間の体調管理にも適しています。住宅性能は犬だけでなく、人間にとっても大きく影響してくる部分ですので、新しく家を建てる際にはしっかりこだわることをおすすめします。24時間つけっぱなしで気になる光熱費も、気密・断熱がしっかりできている家であれば、エアコン1台でも充分快適に過ごすことができるので、かなりの節約になりますよ。

Pexels / Pixabay

まとめ

いかがでしたか。犬の種類や個性によって必要なサイズや使う材質も変わってきます。しつけができていれば不要なものもありますし、犬種によっては更に注意してあげなければならない部分もあります。飼育数が増える可能性がある場合はゆとりあるサイズにしておくと安心ですし、いつか訪れる愛犬の介護も視野に入れて対策しておくことも大切です。

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